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06.返報性の心理

 常に自分のお願いばかり聞いてもらっている
 自分のやりたいことにつきあってもらっている

 こういう一方的なお願いをしている状態は、なんとなく嫌なもんだ。
 わかるだろ?

 心理学には心理的報酬という考えがある。

  "自分だけが心理的報酬を得ている状態をさけようとする心理"

 だ。
 いいかえると

  "受けた恩は返したくなる心理"

 ということになる。

 類似性のある人と一緒にいることは、心理的負担が軽くなる。
 あいてに心理的負担をかけないですむことが多いからだ。

 たとえば
 おまえの趣味が登山だとしよう。

 おまえが好きになった人が、まったく登山が好きでなかったら、
 好きになった人をほっぽって、登山仲間と休日に山へ行くなんってことになるよな。
 または強引に、彼を登山に誘うこともあるかもしれない。

 どのパターンでも、心理的負担は大きい。

 そのどちらのパターンも選択しにくいわけだ。

 なので
 人間は、類似性のある人に好意を持ちやすい。

 自分のやりたいことを、好きになった彼と一緒にできるわけだし
 お互いに興味関心のある話題も豊富だからな。

 無理して、つきあってもらうことがなければ、"お願い"や"お誘い"もしやすいということだ。


 近くにいる人を好きになるのは、「頼みごとがしやすい」ということがあるからだ。

 これも、返報性の心理の働きが影響している。

 そして、実は
 頼みごとをすることは、恋愛に発展させる重要なポイントの一つなんだ。
 まあ、このことは、別なページで話すこととする。

 さて
 この返報性(恩を返したくなる心理)は、感情のバランスをとろうとする心理なわけだ。

 無理なお願いをしている
 頼みごとばかりしている
 このような状態では、あいてに、負担をかけるので、

  「なにか、相手の喜ぶこともしなくては」

 と考えてしまう。
 
 これは、自分への心理負担を軽減しようという「感情バランス」の働きということになる。

 
 しかし、もっと
 直接、心理的に恩を受ける状態もある。

 「好意」を受ける場合などだ。

 "好意を受ければ、好意を返す"
 "好きになれば、好きになってもらえる"

 というように
 心理的に「ギブ&テイク」を行おうとするものなんだ。

 これを、とくに「好意の返報性」という。

 「好意の感情のバランスをとろうとする」心理作用だ。

 かんたんに言うと

  好きになってくれる人を、好きになる

 という心理だ。

 「好意のギブ&テイクは、人間関係、とくに恋愛関係の基本」だから覚えておけ。

 おまえが、好きになれば
 あいても、おまえを好きになる。

 なので、相手に恋人がなくフリーであるなら、
 おまえの気持ちを伝えれば、恋愛に発展する確率は、かなり高い。
 友達をつかってなんとなく相手につたえておけ。

 自分が好かれていると分かれば、その人を無視することは出来なくなる。
 そうして、あいてを気にしていると、だんだん好きになってしまうわけだ。

 こんな実験がある。
 事前に、あいてが自分に好意を持っていると知らされている場合と、
 事前に、あいてが自分を嫌っていると知らせれる場合
 相手に対する印象に違いがでるか調べたものだ。

 好意を持っていると知らせれている場合
 あいての印象は、リラックスできる楽しい人という好印象になる。

 嫌っていると知らされる場合
 不安で楽しくないという印象になる。

 自分のことを好きなことが分かっている相手には、よい評価をする。
 好意的にあいてを見るということだな。

 さて
 この返報性という心理は、人間関係のいろいろな心理に影響する。

 例えば、「自己開示をすると好意的になっていく」ということがある。
 これも返報性の影響なんだな。

 次回はこのことについて話をしていく。勉強しておけ。


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